隣に座っている彼女が大きく、ちょっぴりうらやましくもあり、友人であることが誇りに感じられました。

 

大学からの友人の彼女。

まっすぐで、けっして器用なタイプではないけれど、周りの人から愛される人。

 

大学を出て就職し、その後は一社に勤務。

適性に悩んだり後輩の指導に悩んだり、休みも十分に取れないなか

本当にやりたいことは何か悩んだり、仕事以外に力を注ぎたいと考えたり。

 

自分に任されたこと、期待されたこと、一生懸命取り組んできました。

 

そんな彼女に大きな転機があったのが昨年3月。

 

社内の方針で女性の活躍推進のための白羽の矢が彼女にささりました。

 

なんと、通常の昇進ルートを大幅にすっとばして、

店長をやってもらえないかとの打診。

 

この‘店長’は、社内の昇進を望む人が輝かしい成績を残して、獲得するのが一般的なようで、

40~50代の男性が多いとのこと。女性の店長はまだ数名。

 

まずは打診だったので、彼女は激しく悩みました。

これからの人生をどうしていきたいか、店長になったら、

当分(数年)仕事漬けの日々を覚悟する必要があります。

今の自分に務まるかどうか、やりたいことかどうか等々。

 

そして、熟考の上、彼女はその申し出を断りました。

 

同じ年の私としては、

せっかくのチャンスをもったいないけど、その決断は勇気があるし、

彼女の人生を大切にするならそのほうがきっと良いと思いました。

ところが。

 

ふたを開けてみると、人事は発令され、昨年4月から店長に!!

 

その後もほとんど休みなく、頑張っている様子の彼女。

そんなこんなで先日久しぶりにランチを一緒にとりました。

そこで聞いた彼女の言葉。

 

「あの時はそうは思えなかったけど、今なら言える。たとえ自分では届かないと思ったところでも、

もし誰かが進めてくれたり与えてくれたりする場合、飛び込んでしまうのも良いのかもしれないと、

今なら感じられる」と。「立場が人をこんなに変えると実感している」と。

 

かっこいい。

 

ここに書いていませんが、店長になってからもそれはもう大変な思いをしている彼女です。

大変な中でも、真正面から受け止めて、その立場にふさわしい人財になろうと努力できている

彼女だから言える言葉なのではないでしょうか。