小学校の前に家族で営まれているような文房具屋さんがあります。ガムやゼリー、アイスのような駄菓子も売っているので、うちの娘の初めての1人のお使いもこちらの文房具屋さんでした。
今は小学4年生なので、必要な文房具があれば、その文房具屋さんに1人で買いに行ってもらいます。
先日は、墨汁とノートと赤青えんぴつを買ってきました。
「◯◯2円だったよ。でも1円玉は出さなかったよ。」
との報告です。どうして?1円玉たくさんあるはずなのにどうしてあえて出さなかったか聞いてみました。
「だって、あの文房具やさんでは1円出しちゃだめなんでしょ?」とのことです。
ん?どうしてそうなったかな、と思ったところで思い当たりました。以前の会話です。
ある日、YouTubeで1円玉だけでお店で支払いが出来るかをやっていて、ジャラジャラと多量の1円玉だけで支払う動画を見ました。
その数日後、娘達が同じことをその文房具屋さんでやってきたとの話しを聞き、「それはダメ!」と注意をしました。そして、とくに家族でやってらっしゃるような個人店ではかなり迷惑だから、1円玉「ばかり」で払ってはいけないと伝えたつもりでした。
それが、娘の中では、「あのお店では1円玉を使っちゃいけない」と受け取っていたのですね。
年始に読んだ『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?』(今井むつみ著)で書かれていたスキーマの違いを思い出しました。
伝えたつもりで伝わっていない。伝えたいように伝わらない。今回は娘とのスキーマの違いを強く感じる出来事でした。
(※スキーマ:過去の経験や外部の環境に関する構造化された知識の集合。心理学においては、外部からの情報を整理し、理解するための心の中のパターンや構造を言う)