70円足りない…。でもこれをプレゼントしたい!どうしよう…。
小学5年生でした。私は母の日に初めて何かを買ってプレゼントをしようと、500円玉と100円を握りしめて特別なところへ行きました。なんでもそろう大きなお店。それがイトーヨーカドー春日部店でした。
友達と待ち合わせをして、30分程歩いて行きました。
一緒に色々なフロアを見てまわりました。
私がこれだ!と思ったものは、陶器のお砂糖入れのようなもので、可愛い家のフォルムでスプーンもついていたと思います。とっても気に入り、レジへ持って行きました。
すると、手持ち金では70円程たりません!当時1990年代は消費税3%です。(1989年に消費税3%が導入され1997年4月より5%)500円ちょっと越えるくらいの買い物のつもりだったので、600円持ってきました。でも、私の目にとまったそれは600円を少し超えていていたのでした。私は悩みました。あきらめるか?いや、あきらめたくない。お金を友達からかりられる?いや、かりられない。家から足りない分を持ってくる?片道30分…。走れば片道20分以内か。その間になくなることはない?
結局、友達とお別れし、走りながら帰り、足りないお金を持ってきて、お家形の砂糖入れを手に入れました。
イトーヨーカドー春日部店で、一番思い出深い出来事です。その後どのように母に渡したか、喜んでくれたかなどは全く覚えていません。
11月半ばに、中学時代の友人から、「あと1週間で閉店だよ」と連絡をもらいました。一年ぶりの連絡です。「何が?」と聞いたらイトーヨーカドーとのこと。
あぁ、そうかぁ。逆に今まで頑張ってたんだなぁとしみじみ感じました。
そして、昨日、高校の同期LINEグループで「イトーヨーカドー閉店」を哀しむトークが始まりました。夜の写真なんて懐かしさと寂しさが一つにあったような哀愁のあるものでした。
11月24日が最終日なのですね。行けないけど。お疲れ様の思いを送ります。