ウクライナで起きたロシアとの武力紛争や、ガザ地区での攻撃、スーダンでの軍事派閥など、大勢の市民が犠牲になっている状況で、なぜそれが続くのか、なぜプーチン大統領はそのままいられるのかと、ニュースを聞くたびに憤りを感じ、また不可解に感じていました。
戦争となればどんなことをしても罪に問われないの?
先週『戦争犯罪と戦う-国際刑事裁判所は屈しない』赤根智子著を図書館で借りてきました。普段気になった本はタイトルを忘れる前に予約することにしていますが、この本もどこかで広告を見ていたのでしょう。図書館予約で準備が出来たと連絡があり、借りてきました。
ただ、普段からネガティブな情報から離れたいと思うので、ビビッと気になった時ではない時、「戦争」というワードの入った新書に手を伸ばす気になれません。が、気になった時の自分に報いるべく読了しました。
私には遠い遠い世界の話で知らないことばかりでした。国際刑事裁判所、ICCという機関がオランダにありました。プーチンとネタニヤフに逮捕状が出ていました。ICCの所長は赤根智子さんという日本の女性でした。そして赤根さんはロシアから指名手配をされていると…。そしてICCがアメリカの制裁に脅かされていて存亡の危機であること。
この世界は複雑に絡まり合っていることを感じましたし、その渦中で法の下の裁きを守ろうとしている人々がいる、そしてそこの所長が日本人女性であることに、胸を突かれました。深く尊敬の念を覚えます。重責を担われていますがなんとか無事に任期を全うされてほしいですし、ICCも存続し続けられるよう願いたいと思いました。
ICCは、戦争犯罪や人道に対する犯罪などを行った個人を、ローマ規程(「国際刑事裁判所に関するローマ規程」という名称の国際条約)による国際的法枠組にもとづいて訴追・処罰することをその使命とする裁判所だそうです。設立は2002年。オランダのハーグに本部があり、現在、125ヵ国が締約国となっています。日本は2007年にメンバーに加わり、それから一貫して裁判官を送り出してきたほか、締約国中最大の資金を拠出するなど、その活動を強く支援してきているそうです。
そして、ICCの活動には、戦争の惨禍などに苦しむ世界中の被害者たちの希望が託されています。
赤根さんは、日本発の、「法の支配」を守る動きに期待していると言います。教え子たちをはじめ、日本の弁護士たちやその他の法律実務家・研究者、あるいはそれをこえたもっと広い層、多くの人たちの間で大きなうねりができたらいい。日本からのICCに対するサポートが、何らかの具体的なものに結実すれば、これ以上うれしいことはないとおっしゃっています。
まったく離れたところにいる私ですが、ICCや赤根所長の話を知人と共有することで、小さな小さな波紋を起こしていければと思います。

