私は良く電車に乗るが、乗り換えのところでまぁまぁ頻繁に落とし物を見つける。そして落とす瞬間に立ち会う。
ポケットからレシートを落とすのを見た時には、あぁきっとゴミだから、スルーしようと思う。
もともと落ちている片方の手袋や定期券、ハンカチを拾う時には、駅員さんにお渡しする。
折りたたみ傘の袋は、あれはなくなると意外にショックだよねと思いつつ、スルーする。
激混み電車の降車時に、鍵がポケットから落ちたのを見た時には、私も流れに乗って降りる最中だった為、何もできずに降りてしまった。
その後は、落としたあの人は困っているだろうなぁとか、せめて「鍵が落ちましたよ!」と声をあげるだけでも違ったかもしれないと、自分の不甲斐なさに落ち込んだりする。
自身が急いで乗り換えたい時に、カードのようなものが落ちるのを見た。あぁ何かなと考えているうちに私の足はさっさと乗り換えに向かっていて、途中であれは会社のIDカードではなかったか!?と思いあたる。拾ってあげれば良かったと後悔をする。
そんなことが良くあります。
そのような日々の中、先日、それなりに混んでいる乗り換え時に、改札に向かう途中、すぐ斜め前で、カチャと音を立てて落ちた鍵を見た。
私は何も考えることなく即座に屈んでそれを拾った。それっぽい人に駆け寄って、鍵を見せながら「鍵落としましたか?」と大きめの声を出してみる。
その人はさっと鍵をうけとり「どうも」と行って改札に吸い込まれていった。
私はとても満足感でいっぱいになりました。
やっと、落とし物に即座に反応できるようになって、持ち主に渡すことが出来たぞ!!と。
自身のささいな成長に喜んでおります。
