2か月に1度、うちにはコーヒー豆が届きます。銀座カフェーパウリスタのコーヒーです。今月のコーヒーは「銀ブラ珈琲」という名のブレンドです。銀座カフェーパウリスタ開店当時、店の周辺には新聞社や外国商館が並び、水上瀧太郎や吉井勇、菊池寛、佐藤春夫、芥川龍之介、奥野信太郎など多くの文化人が常連となっていたそうです。そして慶應義塾大学の学生達が、三田から銀座カフェーパウリスタまで歩き、コーヒーを飲みながら新時代の雰囲気を楽しんでいた、そのことを記念したブレンドだそうです。(11月の月変わりコーヒー銀ブラ珈琲の紹介文、銀座カフェーパウリスタより)。

ちなみに「銀ブラ」という言葉の由来の一つとして「銀座のカフェーパウリスタでブラジルコーヒーを飲むこと」という説もあるそうで、なんだか日本の近代化へむけた熱風を感じられる気がします。

味の特徴は、酸味やや強め、苦みやや強め、コク深め、焙煎度やや濃いめ。華やかな印象のある香りが好きな私の好みとは違いますが、近代化の動きを感じながら、けんけんがくがくと未来について語り合っている文化人を想像すると、ピッタリな珈琲です。

銀座カフェーパウリスタ創業翌年、明治45年(1912年)7月30日に、明治天皇が崩御し、皇太子嘉仁親王が即位し、大正に改元されました。

そして「大正デモクラシー」や「大正ロマン」と呼ばれるような政治的にも文化的にも大きな変化の起きる時期へ向かいます。

「銀ブラ珈琲」を飲みながら、明治・大正時代の空気に浸りたい気分です。

例えば明治・大正時代の漫画を読むのも良いでしょう。『東京ラストチカ』みよしふるまち著、『日に流れて橋に行く』日高ショーコ著、等読んでみたいです。

またアニメで人気の『鬼滅の刃』は、大正時代前期が舞台になっていたり、『るろうに剣心』は明治時代初期が舞台のようですね。

(WEB:メイジノオト、明治・大正時代が舞台のおすすめマンガ10選!より)

秋の長夜に明治・大正時代のマンガを読む、魅力的です。