10代の男の子が、携帯を見ながら駅に向かって歩いています。その子のリュックには何やらキーホルダーのようなものがぶら下り絡まりながら、その子の歩みに合わせて揺れています。

私が歩くのが早かったようで、その子に近づいだんだん距離が縮まり、揺れているものがはっきり見えると、全てお守りのようです。大小さまざまに、木片のものまであります。これほどお守りをつけて、受験期の子なのかなぁと勝手に想像しました。

今朝のニュースで、オーストラリアで16歳以下のSNS使用禁止の法令が施行されたと聞きました。そして保護者の同意があれば使用を認めるという例外を設けず、世界で最も厳しい法律と言われています。

思い切った施策です。ちょうど昨年11月の天声人語で2ヶ月前に16歳以下のSNS使用禁止の条例について議会に提出されたと書いてありましたが、それから約1年、本当に実施されました。

さすがAUSと思わずにはいられません。かれこれ20年前になりますが、2005年、西海岸のパースでは平日夜は18:00頃には店が閉まり、土日のお店の開店時間もとにかく短かかった記憶があります。

街全体がそうなので、お店が閉まる前提で準備したり遊びの予定を立てたりすることになります。すると、夜の時間をゆったりとした気持ちで過ごすことになり、1日を大切に生きているような気持ちになったものです。

今回のSNS禁止法令も、子どものためを思っての政策とのこと。

ティーンエイジャーが家にいる家庭では、子どものスマホ利用は悩ましい問題で、制限するのも難しく、日々葛藤しています。

ただ、日々葛藤するのは、一律の制限が本当に良いのか分からないという面を含むためです。

今回のAUSの政策は、各国が注視していますが、私も一母親として子ども達への影響について注視したいです。

9個のお守りをつけた男の子が携帯で見ていたのはSNSでしょうか。LINEかゲームか勉強でしょうか。良い1日を過ごせたことを願います。