日本の作曲家でジャズピアニスト、「上を向いて歩こう」や「こんにちは赤ちゃん」の作曲をされた、中村八大(はちだい)さんは22歳のとき、日記帳に6か条の「誓約文」を書いたそうです。
『竹内政明の「編集手帳」傑作選』、「田中将大」という編で書かれています。その誓約文の第5条について、P128の4行を転記します。
〈中村大八は誰よりも苦しく、誰よりも幸せでなければならない〉
ーー「幸」が「苦」と並んでいるところがいい。子宝に恵まれた人は、親ならではの苦労を背負う。会社で昇進した人には、それだけ重い責任がのしかかる。幸せには、もれなく同量の苦しみがついてくるのかも知れない。
上の文の一読目は、「幸」と「苦」が並んでるしところがいい!?なぜ?と思い、もう一度ゆっくり噛み締めてみました。
すると、これぞ真理なり!とじわじわ喜びがお腹から這い上がってきました。
そうです。子育てはどうしたって大変ですが、だからこその喜びもありすぎるほどあります。
私には、子どもと家族と居ることが、幸せです。
先日、社内で「あなたの年代なら、上のポジションを目指さなければ」と言われましたが、歯切れの悪い返事をしてしまいました。
そちらの苦は背負いたくないと、思っていたなと、腹落ちしました。
けれども。それで良いでしょうか。
良い気もしますが、そのままでは自身の成長が臨めないような気がします。
子どもたちも少しずつ自立してきました。
そろそろ、目の前の業務に没頭する覚悟を持ってみるのはどうでしょうか。覚悟をする覚悟を持ちたいと思います。