夜9時近くに川沿いの道を自転車でひた走り、次女のお迎えに向かいました。
半袖ですとやや肌寒い感じですが、薄い羽織を着て懸命に自転車を漕いでいると、うっすらと汗ばんでくるくらいです。
家から4分ほど自転車を飛ばしたころ、電動自転車の充電があと11%であることき気がつきました。
なんと言うことでしょう。長期間使用してきて消耗激しいうちの充電器の11パーセントでは、目的地にたどり着いて帰ってくることはできそうにありません。
でも、今から戻って替えの充電器を家から持ってくるために余分に往復している時間はありません。
ただ、練習が長引き、子ども達が体育館を出てくるのが遅ければ間に合うと思われます。
胸の内の激しい葛藤の末、一度引き返して替えの充電を持ってくることにしました。
そんな様子でしたので、気持ちは急いています。わっせわっせと自転車を漕いでいました。
すると、右側の方からあま〜い優しい香りが漂ってきました。お菓子の匂いではありません。
少しみずみずしく甘酸っぱいような鼻の奥までうーんと吸い込みたくなる香りです。
この香りは金木犀ではないでしょうか!?
香りの漂ってくる方に目をこらしましたが、そこに木があるのは分かりますが、金木犀の木なのか、花が咲いているのかは見えませんでした。
自転車を飛ばしているので一瞬のことでもありますし。
でも、先ほど鼻の奥まで吸い込んだ香りはきっと金木犀の香りです。そう思ったら秋の訪れを嬉しく思う気持ちがぽんっとあらわれて、急いていた気持ちも落ち着きました。
金木犀の香りは大好きです。
翌朝、まだ咲き始めたばかりであろう金木犀の花を目で見つけました。