以前、長女の足の裏に固い芯が少しあるようなイボみたいなものができました。その時、私は初めてそのようなものを見たので、放っておいて良いのか、何なのかさっぱり分かりませんでした。
私にはさっぱり分からないので、とりあえず皮膚科へ行ったところ、ウイルス性イボとのことで、その場で液体窒素で焼いてくれました。
通常ですと、複数回通って取るようですが、長女が痛いと言わなかったので、しっかり液体窒素を当てられて、一回で終わったという何ともラッキーな治療でした。
この年明けに、次女が足の裏に何かできていると見せてきました。長女の時より小さいですが、きっとアレです。見たことがあるのですぐ分かりました。ただ、数日後にチアの大会があったため、その日に焼き切るというよりは、いったん診てもらいに皮膚科へ行きました。
診てもらうと、やはりウイルス性イボとのことで、治療としては液体窒素を当てて焼き取ります。焼くといってもマイナス180度の液体窒素で冷凍凝固をさせて、ウイルスのいる細胞を殺すそうです。すると、細胞で生きているウイルスも細胞とともに死滅するとのこと。通常は何回か通って取ります。1度目から3週間空けてしまうとウイルスはまた増殖してしまうので、2週間以内には次の治療をする必要があるそうです。
保険適応の関係で、1週間後に2回目の液体窒素治療をすることにしました。
さて、ウイルス。『コロナ後の未来』文春新書の第3章、「生命とは何か?ウイルスとは何か?」ポール・ナースによると、ウイルスとは、「生物」と「非生物」の間を循環している中間的な存在だそうです。
まず、生物を定義する「3つの基本原理」はこうです。
①外界との境界を持つ物理的な存在であること。→ウイルスはタンパク質で出来た殻に包まれた一片の遺伝物質で、外界との境界を持つ物理的な存在です。◯
②化学的、物理的、情報的な機械であること。
→ウイルスは感染した細胞内では化学的、物理的、情報的な機械として振る舞うことができるが、ウイルス自体には代謝システムがなく、他の生物に完全に依存している存在です。△
③自然淘汰を通じて進化する能力があること。
→他の生物に感染して増殖していくうちに、ウイルスは変異していきます。さまざまに発生した変異株のうち自然淘汰で生き残ったのが感染力の強いウイルスとなります。◯
ウイルスは宿主の細胞の中にいる間は「生きている」と言えるし、細胞の外で化学的に不活性であるときは「生きていない」と言えるとのことです。
娘達の足の裏の細胞に棲みついたウイルスは、その細胞の死によって生きられなくなるのですね。なんとも不思議な存在です。
しっかり該当の細胞を冷凍凝固してもらいたいと思います。

