久しぶりに歯医者で治療のようなことをしてもらいました。

予約時間ぴったりに受付をしたらすぐに名前を呼ばれて小部屋へ移動となりました。どのような流れか、どのような処置があるのか良く分からないまま、椅子に座ります。

エプロンをかけてもらい、口のうがいをして、背もたれに寄りかかります。

「それではアタッチメントをつけていきますね。」と綺麗な若い歯科衛生士さんがおっしゃいます。どこにどうやってつけるんだろう?と思っても、椅子を倒して目の上にタオルをかけられますので、何も分かりません。

「表面を磨いていきますね。」

「乾燥させます」

「水を吸い取ります」

「水がでます」と、次に何をするかを伝えてくれますが、それでもやはり何をしてくれているか分かりません。

表面を磨いてもらっている時、一瞬、機器の先が歯茎にあたり、ピリリっと感じました。

歯科衛生士さんも歯医者さんも私と同じ人間ですから、手元がずれるとか、順番を間違えるとか、失敗するとか、あるはずです。

そんなことを考えながら口を開けていると、怖いという思いが喉に這い上がってきます。それを見ないふりして押し戻そうとしたりして、私自身は動きませんがずいぶん気疲れしました。

うちの娘は2人とも歯の矯正をしています。多くの処置を経ていますので、頑張っていたのだなぁとしみじみ思われました。

次女に聞いていました。

「矯正の処置、怖いこともあった?」

「え、怖くはないよ。だって歯医者さんがやってくれるから。」

「へー。怖くなかったのすごいね。」

そうなのです。子どもはまだ先生やお医者さん、大人の力を盲信しているのですね。

私は、いかに完璧にできないかを日々痛感しているので、人の作業に絶対はないことが前提になっていますが、子ども達はまだ違うようです。

少しずつ少しずつ、これから色々と経験を重ねていくなかで、物事の感じ方も変わっていくのでしょう。