中学校の学校公開、道徳授地区公開講座がありました。どのクラスも道徳を各クラスでしていました。そして生徒の下校後の時間で、学校のスクールカウンセラーの方の講話「思春期の心理」のお話を伺いました。
思春期とはなんぞや、からはお話いただきましたが、大変興味深かったです。
まず、心理学の世界では、思春期とは人生において大きな節目の時期と位置付けられているといい、色々な呼ばれ方を紹介してくれました。
例えばフランスの哲学者ルソーは「第二の誕生」と表現し、精神的な自我に目覚め、親から自立して「新しい自分」として誕生する時期だと言います。
アメリカの心理学者のホリングワースは「心理的離乳」と表現し、親の保護や価値観からの精神的・心理的な独立と表現しています。
ドイツの社会心理学者であるレヴィンは、「周辺人・境界人」といい、大人でも子どもでもない不安定な青年の心理的状態と表現しています。
アメリカの心理学者ホールは心身ともに激しい変化が起こり、情緒が不安定になりやすい時期として「疾風怒濤の時代」であると表現しているそうです。
どの表現でも大変な時期であることが容易に想像ができます。思春期の心は不安定で相反するものが1つの心の中にぐちゃぐちゃに混在している状態だそうです。乳幼児期や児童期は親と一緒が当たり前だったのが、10歳以降の思春期では子ども主体で親とは違う「自分」に構築しなおす時期で全く別次元だそうです。
「理想の自分」と「現実の自分」の間で思い通りにいかないことが多く、理想と現実の間で葛藤を抱えている状態。唯一無二の存在である「自分」への確立を目指す一方で、集団の中で自己を埋没させる意識も強く働いたりする状態。
思春期の心について拝聴していたら、「そうそう、そんな感じ。今のわたし!」と思いました。理想と現実、個と集団のなかで思い通りにいかないことが多く、葛藤を抱えている心。新しい自分を構築したいともがいている心。まさに40代のわ・た・し。
そっかぁ。私、2回目の思春期かぁと思いました。人生100年時代ですからね。2回あったってい良いですよね。でも、日々の葛藤も大人の思春期かと思ったら、いつか良くなるはずと明るい気持ちになれました。
中学生のみんなとお・な・じ。

