国家資格キャリアコンサルタント養成講習の運営側に所属していたため、「令和7年度キャリア形成・リスキリング事業」として、厚労省が中高年の様々な学び直しをサポートしていることは、身近でした。

ニュースでも良くリスキリングについて耳にしますし。

私もこの6月に希望しないキャリア転換があり、適応しようともがいていますが、どうもうまくいきません。先ずは気持ちの切り替るべく、図書館でパッと目に入った『16歳のデモクラシー 受験勉強で身につけるリベラルアーツ』佐藤優著を読みました。

「力強く歩みだすための知力とはなにか。学びはじめ、学びなおし、学びつづける知的メソッド」と表紙の折り返し部分に書いてあります。

それそれ。16歳じゃなく42歳ですけど、まさに今それが欲しいのです。この本は埼玉県立川口北高校2年生たちと、佐藤優さんがラインホールド・ニーバー(武田清子訳/佐藤優解説)『光の子と闇の子-デモクラシーの批判と擁護』(晶文社、2007年)を共に学んだ記録を基に書かれています。

第二章「デモクラシーの起源」で、「啓蒙主義からロマン主義を経てニヒリズムへ」と読み、まさに今の私もこの通りを経てニヒリズムになっていると感じました。

啓蒙主義「理性によって物事はうまくいくという状態」から、ロマン主義「なんとか情熱でやりきるぞという状態」を経て打撃を受け、ニヒリズム「私はなにもできない」という状態に陥っています。

社会では、ロマン主義を経てニヒリズムになってしまった後に、強力なリーダーシップを持った人が「我々はなんのために生まれて死ぬのか分からないが、死を恐れない」と言ったらその人に従ってしまうと、ナチズムになってしまうそうです。

少し前、まだ私のロマン主義時代に、職場外の方に「操を立てずに辞めてもいいんじゃない?」と言われた時は、「いやいや、やはり最低限を全うしなければ」と思っていましたが、ニヒリズムに突入し、その言葉を思い出しては「そろそろ、そうかも」と思ったりしています。

ニヒリズムのその先をどうするか。

考え方なり、過ごし方なり、環境なり、何かを再構築することで見出せるのかもしれません。